当社の技術

脳の中への薬物送達

ブレイゾンの技術、すなわちリガンド(ナビゲーション分子)で修飾されたポリマーナノ粒子構成によって、トランスサイトーシスとして知られている作用機序を介して、脳血液関門を超えて薬物を脳内に運ぶことができます。

ブレイゾンのナノスケールの、安全で、かつ生物分解可能な担体は、薬物の体内での循環を延長したり、薬物が脳の中に移送された後、血液脳関門の薬物排泄機構から薬物を守ることができます。我々の担体に薬物を内包させるプロセスは単純で、活性体の薬理学的活性には影響を及ぼしません。これらの担体は、目的に合うように設計されており、意図された場所で「積荷」を放出します。すなわち、細胞外放出のために脳細胞間の局所環境への応答として、もしくは細胞内放出のために標的細胞のエンドソームにおける酸性に傾いたpH環境への応答として、「積荷」を放出することができます。

以下の動画をご覧ください。ブレイゾンの脳への送達技術を理解することができます。

当社は、GLUT1経路以外に、TfR経路も研究しております。この動画は、GLUT1経路のメカニズムを模式化したアニメーションです。TfR経路の場合には、食事制限などの血糖コントロールは不要です。

プラットフォーム技術の特徴

ブレイゾンの薬物送達システムは、低分子から生物学的製剤まで広い範囲の治療用分子を脳内へ送達できる汎用性の高い技術です。 表面をBBB上の運搬標的リガンド(ナビゲーション分子)で修飾したナノミセル技術によって、高い分子量をもつ物質や代謝的に不安定な分子でも、防御的ポリマーカプセルの中に封入することができます。時には、分子に合わせて、封入するミセルのポリマーの構造を最適化する必要性がありますが、ブレイゾンの高い技術によって、薬物の封入を最適化することが可能です。

関連論文

Therapeutic Molecule Article
Antisense Oligonucleotides Targeting the Notch-regulated non-coding RNA TUG1 for glioma treatment Katsushima, Kataoka, et al. Nat Commun. 2016, 3616
Summary
Anti-sense Oligonucleotides targeting TUG1 coupled with a drug delivery system of cRGD peptide conjugated polymeric micelles
Therapeutic Molecule Article
mRNA Modulated Protonation of Side Chain Aminoethylene Repeats in N-Substituted Polyaspartamides promotes mRNA Transfection Uchida, Kataoka, et al, J. Amer. Chem. Soc., 2014, 136, 12396-12405
Summary
Fine-tuning of chemical structure of polycation-based-carriers for safe and efficient mRNA transfection
Therapeutic Molecule Article
Antibody Intracellular Delivery of Charge-Converted Monoclonal Antibodies by Combinatorial Design of Block/Homo Polyion Complex Micelles Kim, Kataoka et. al. Biomacromolecules, 2016, 17, 446–453
Summary
Polyion Complex (PIC) including Antibody micelles by optimization of charge-conversional degree
Therapeutic Molecule Article
Small Molecule cRGD peptide-installed epirubicin-loaded polymeric micelles for effective targeted therapy against brain tumors Quader, Kataoka, et al, J. Control. Rel., 2017, 258, 56-66
Summary
Epirubicin (Anti-cancer drug) loaded micelles using Acetal-PEG- PBLA (poly benzal-aspartamide)

「イラスト著作者および協力:株式会社VESPERSTUDIO」

関連文献

以下の論文はBraizonの技術の基礎を説明したもので2017年に当社の科学顧問らによって発表されました。

Published by Springer Nature: Anraku, Y. et al. (2017) Glycaemic control boosts glucosylated nanocarrier crossing the BBB into the brain. Nature Communications 8: 1001-1009 Licensed under CC BY 4.0